なにかと時間がない現代人がもっとゲームを楽しむために一番投資すべきものが睡眠、ということで、前回の記事では睡眠の重要性と睡眠術を紹介しました。
今回は、まずは睡眠負債について紹介した後、残りの睡眠術と、筆者が最近行なった睡眠の質向上への取り組みを紹介したいと思います。
寝溜めはNG!睡眠負債について
睡眠不足のことを最近は睡眠負債と呼ぶそうです。
言葉の通り、不足分を借金として考えるということです。
例えば、1日7時間の睡眠が必要な人が毎日6時間半しか眠れていなかったとしたら、毎日30分ずつ借金をしていることになります。
これを続けていると平日だけで2時間半の睡眠負債が生まれることになります。
厄介なことに、この睡眠負債は一気に返済することができないそうです。
つまり、週末いつもより多めに寝た程度では睡眠不足は解消されないということ。
さらに、週末にいつまでも寝てしまうと人間が持つ生体リズムであるサーカディアンリズムが崩れ、平日になっても正しい時間に眠ることができず、睡眠負債が増加する悪循環に陥ってしまいます。
正しい睡眠がとれているかの目安
休日にアラームなしで平日起きている時間に起きられない、もしくは起きられたとしても日中寝たりないと思うようなことがあれば、睡眠が足りていない証拠だと言われています。
何時間寝れば良いかは人によって異なりますし、寝る環境によっても左右されます。
元々、寝る時間が短くて済むというショートスリーパーは遺伝で決まるものなので、大体の人は7時間程度は睡眠時間を確保しておいた方が良さそうです。
睡眠の質を最大化するための睡眠術
起床時間を固定する
サーカディアンリズムは人間の体に無意識のうちに非常に多くの影響を与えています。
ホルモンバランスや自律神経などの睡眠に関わるリズムを一定にする方法は、1日24時間のリズムを体に刻み込むこと。
とくに、光は非常に大きな影響を与えるので、毎日決まった時間に目を覚まし、起床直後に1500ルクス以上の光を浴びて、夜に活発化するホルモンを抑えることが重要だそうです。
ちなみに、家庭用の照明は500ルクス程度しか出ないので、1500ルクス以上の光は太陽光を浴びるのが良いそうです。
家の窓から1m以内の明るさだと2000ルクス以上になるのだとか。
適度な運動により日中の体温を高める
サーカディアンリズムが人間の体にもっとも影響を与えるのは体温だと言われています。
寝ている時は体温は下がり、起きている時には体温は上がるので、リズムを整えたい時には、覚醒時に体温をしっかりと上げることが重要です。
できるだけ起きてから早い時間に適度な運動をすることで、体温を上昇させ交感神経を刺激することで、リズムを整えて覚醒度を高めることが可能となります。
仮眠をとる
人間…というよりも霊長類には、起床から8時間経つと眠気がくるという実験結果があるそうです。
これは避けることができないため、その前に仮眠をとることが覚醒度を保つために効果的と言われています。
少し寝るだけで頭が冴えた、という経験がある人は多いかもしれませんね。
ただ、仮眠といっても、30分以上寝てしまうと深い睡眠に入ってしまい、目覚めた時にしばらく眠気が残ってしまったり、夜の睡眠の質に影響が出てしまうため仮眠は10〜20分程度とするのが良いとされています。
睡眠の質向上への取り組み
本記事で紹介した睡眠術を、実際に筆者が試してみました。
といっても主観的な感想だけでは説得力がないと思うので、睡眠計を導入してみることに。
睡眠計は頭に装着するものやマットレスの下に敷くものなど様々なタイプがありますが、手軽さとある程度の精度がある「fitbit inspire HR」を選びました。
fitbitは、搭載されている加速度や心拍センサーから1日の歩数や心拍数などを読み取り、消費カロリーを計算してくれるフィットネストラッカーです。
このfitbitを寝ている時も装着することで、どのような睡眠を行ったかを計測し、睡眠スコアとして表示してくれる機能があります。
これを使ってpart1で紹介した寝る90分前のお風呂をした場合としなかった場合で、睡眠の質を測ってみましたが、睡眠スコアが数ポイント上がることが確認できました。
また、睡眠スコア以上に、体感としてもちゃんと就寝時間に眠気がくるようになっているので、とても大きな効果があることが実感できました。
それ以降、先日のルーティン記事でも書いていますが、寝る90分前のお風呂(シャワー)は実践しており、それ以外の睡眠術も出来る限り取り入れるようにしています。
また、この睡眠計を導入してから、ベッドのマットレスもグレードアップさせたのですが、睡眠スコアが一気に5くらい高まったので、かなり大きな効果を実感しています。睡眠術以前に、寝る環境というのはとても大切ですね。
現在も快眠について色々試している最中なので、今後また取り組みについて詳しく紹介していこうと思います。
以上、もはや後半はゲームのこと関係なしに、睡眠の質向上についてご紹介していきました。
参考文献はこちら
みなさんも上質な睡眠をとって、良いゲームライフを!
スタンフォード式 最高の睡眠
「寝たりない」がなくなる本
【e-Sportsの裏側】「全力でゲームを楽しむために、睡眠の質にもこだわってほしい」―ふとんの西川 キーマンインタビュー | Game*Spark
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